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[国際協力]日本からカンボジアへ支援の軌跡[ODA]

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はじめに

日本からカンボジアに対する経済的支援は1959年から始まり、
これまでにODA累計4000億円近くの有償/無償の資金援助と技術協力をおこなってきています。

実際に私がカンボジアに暮らしている中で「これが無かったら大変だったな」というものが日本の支援で作られており、形だけのODAではなく実用的な分野に資金が使われていると感じます。

もちろんカンボジア人からも好評を得ていて、私の身の回りでも親日のカンボジア人が非常に多いです。

また最近発行されたお札の表面に日本の作った橋(きづな橋)が描かれる等、カンボジア国家としても日本は最も信頼できる友好国だという意識があり、現地の日本人としては非常に過ごしやすい環境です。

2018年現在、道路、電力、上下水道、ネットなどのインフラはかなり充実してきていますので

今後の支援は、まだまだ未熟な教育分野技術面に関する援助にシフトしていきそうです。

それではいままでにインパクトが大きかったODA案件を紹介していきます。

カンボジアでインパクトの大きかった日本のODAランキング

第5位 地雷除去活動

分類:無償資金協力
金額:約100億円
時期:1999年~現在

内戦終了以来、カンボジアでは約600万個ともいわれる地雷や不発弾との戦いが始まりました。

現在は約5分の1以下になったとはいえ、地方ではまだまだ被害があとを絶ちません。

これからも最重要課題として取り組んでいく必要があります。

http://cmc-net.jp/

http://cmac.gov.kh/en/news/273.html (写真出典)

第4位 ネアックルーン橋(日本名:つばさ橋)

分類:無償資金協力
金額:約119億円
時期:2015年開通

国道1号線はプノンペンとホーチミン(ベトナム)を繋ぐ物流の大動脈ですが、
2015年以前はメコン川を渡河するのにフェリーを使わないといけないという問題がありました。

つばさ橋が社会に与えたインパクトは大きく、後に発行されたカンボジアのお札につばさ橋の絵が載せられるなど、カンボジア人にとって最も有名な橋になりました。

他にも「きずな橋(コンポンチャム)」「日本カンボジア友好橋(プノンペン)」も日本の支援で作られています。

https://www.jica.go.jp/topics/news/2014/20150326_03.html (写真出典)

第3位 上水道の整備

分類:無償資金協力、円借款
金額:約200億円
時期:1993年~現在

北九州市上下水道局によるカンボジアへの技術支援の成果で、
プノンペンでは水道水がそのまま飲めます

これはプノンペンの奇跡と言われていて、たしかに東南アジアで水道水が飲めるということは奇跡的だと思います。

また、直接飲めるだけではなく漏水率も世界トップレベルの水準。(地中の水道管から漏れる水のこと)
ほとんど日本と同じ感覚で水道水を利用できます

現在は、地方都市への上水道の整備・拡大等を支援しています。

https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/shiryo/hakusyo/14_hakusho/honbun/b2/s2_1_1_03.html (写真出典)

第2位 シアヌークビル港関連

分類:円借款
金額:累計 約400億円
時期:1999年~現在

カンボジア唯一の深海港シアヌークビル港の周辺開発を進めています。

カンボジアに出入りするコンテナ貨物の約60%がシアヌークビル港を経由しています。

日本の円借款で進められていたシアヌークビル港経済特区(SPSEZ)も2012年に完成し、着々と開発が進められています。

http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/kotsu/oda/jisseki/index.html (写真出典)

第1位 国道整備

分類:円借款、無償資金協力
金額:累計685億円
時期:1996年~現在

日本は主に物流の大動脈になる幹線道路を整備しています。

特にアジアハイウェイ(*1)南部経済回廊(*2)の大部分を担当しています。

これらは将来的にはアジア物流の重要な部分を担う重要な道路です。
その部分を任されている点からもカンボジア政府の日本への信頼を垣間見ることができます。

※アジアハイウェイ:アジア32カ国を結ぶ幹線道路網。総延長距離は約14万km。

※南部経済回廊:バンコク(タイ)―プノンペン(カンボジア)―ホーチミン(ベトナム)を結ぶ国際幹線道路

日本が支援している道路

全てカンボジア国内までの部分

1号線 約167km(プノンペン―バベット(国境)―至ホーチミン)

5号線 約400km(プノンペン―バッタンバン―ポイペト(国境)―至バンコク)

6号線 約468km(プノンペン―シェムリアップ―ポイペト(国境)―至バンコク)

7号線 約400km(プノンペン―クラチェ―ストゥレントゥレン(国境)―至パクセー(ラオス))

番外編

カンボジア日本人材開発センター(CJCC)

カンボジアの最高学府であるプノンペン大学構内にあり、
日本の知識や技術を伝える講座などが開かれています。
また日本語の本がおいてある図書館が併設され、在住日本人も利用しています。
定期的に日本に関するイベントが催されています。

http://www.cjcc.edu.kh/site/index.php/en/ (写真出典)

タヤマビジネススクールカンボジア

無料の日本語学校。
2年制で日本語だけに留まらず、日本式のビジネスマナーも教えています。
生徒数は全体で200人以上。
卒業生は日系企業で活躍しています。

http://tayamacollege.com/ (写真出典)

まとめ

上記以外にも、日本は個人・企業の草の根活動やボランティア等、様々な形で支援をしています。

現在は、日本を代表する国際的な支援のおかげで
カンボジアのハード面の支援は飽和しつつあり、今後はソフト面の教育や技術の支援が望まれています。

また、最近では中国がカンボジアに政治面、経済面で急激に進出してきており、
日本が今まで築いてきたカンボジアとの関係性も、少し影が薄くなりつつありますが、
今までの支援のおかげで親日のカンボジア人が非常に多く
カンボジアは日本企業が円滑に業務できる環境が整っています。

今後も日本とカンボジアの間で良好な関係を築いていくことを願っています。

最後までご覧いただきありがとうございました。
2019年度もよろしくお願いいたします。

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